目次
【青黒COMPLEX|コンプレックス】の特徴
-
- 火力
- 3
-
- 速度
- 3
-
- 構築自由度
- 4
-
- 使用難易度
- 4
-
- 守り
- 5
【青黒COMPLEX|コンプレックス】は《DARK MATERIAL COMPLEX》をフィニッシャーに据え、これが動き出すまでの時間をメタクリーチャーとS・トリガーで作り出して戦うコントロールデッキです。
特にS・トリガーの採用枚数が非常に多く、デッキの半分を占める20枚もの枠を相手の攻撃を止めることができるS・トリガーに割いています。
このことから、積極的な攻撃によって勝利を目指すデッキタイプ全般に対して有利に戦うことができます。
3月11日より適用の新殿堂レギュレーションによって、環境から不利対面であった【フィオナアカシック】や【青黒魔導具】が大きく数を減らすことが予想されており、今後の立場の向上が見込めることから、注目度が高まっています。
デッキコンセプト・強みと弱み
デッキコンセプト
【青黒COMPLEX】は《同期の妖精/ド浮きの動悸》と同時に《異端流しオニカマス》や《ボン・キゴマイム》をバトルゾーンに並べることで、特に【赤青マジック】や【黒緑アビス】が用いる革命チェンジを軸にした展開を大きく制限することができます。
また、この盤面を突破することができたとしても、《終末の時計ザ・クロック》や《忍蛇の聖沌c0br4》、《闇参謀グラン・ギニョール》をはじめとした大量のS・トリガーが相手の行く手を阻みます。
その結果、必然的にゲームは長引き、攻撃に打って出るために時間のかかる《DARK MATERIAL COMPLEX》のスぺックを最大限活かすことができるようになっています。
このように、相手の動きをコンスタントに妨害し続けた後に《DARK MATERIAL COMPLEX》のフィニッシュ性能を押し付けるのがデッキコンセプトとなります。
強みと弱み
- 《DARK MATERIAL COMPLEX》による強力なフィニッシュが可能である
- 大量の「S・トリガー」でビートダウン系のデッキに強い
- 《奇天烈シャッフ》でループデッキにも対応可能
【青黒COMPLEX】は《DARK MATERIAL COMPLEX》(+《同期の妖精》)によるフィニッシュが非常に強力であり、これを受けられるデッキはそうありません。具体的に見てみましょう。
自分のバトルゾーンに《DARK MATERIAL COMPLEX》と《ボン・キゴマイム》がいて、どちらも攻撃できる状態です。
また、《DARK MATERIAL COMPLEX》の下には、《同期の妖精》を含むカードが8枚があります。
《DARK MATERIAL COMPLEX》で攻撃し、攻撃時の効果で自身の下から《同期の妖精》を墓地に送り、そのままバトルゾーンに出します。
この時には、《DARK MATERIAL COMPLEX》の下のカードは7枚です。
この【青黒COMPLEX】のフィニッシュを、相手が現環境に多く採用されている攻撃を防ぐカードで受けようとした場合、以下のようなことが起きます。
クリーチャーを除去するカードとは、《ド浮きの動悸》のような、相手のクリーチャーをバトルゾーンから除去することで攻撃を防ぐカードです。
相手がこのようなカードでこちらのクリーチャーを除去した場合、《DARK MATERIAL COMPLEX》の「他のクリーチャーが離れた時」の能力が発動し、自身の下にカードが置かれます。
この時、「このクリーチャーの下に8枚目のカードが置かれた時」という条件を満たし、アンタップされることで再び攻撃できるようになります。
また、S・トリガーが発動するタイミングでは、《DARK MATERIAL COMPLEX》の下のカードは7枚以下であるため、自身の能力でバトルゾーンを離れません。
よって、クリーチャーを除去するカードで【青黒COMPLEX】のフィニッシュを受けることは不可能と言っていいでしょう。
攻撃できなくするカードとは、《フェアリー・Reライフ》の「G・ストライク」能力や《氷柱と炎弧の決断》のような、「攻撃できない」という能力をクリーチャーに与えることで攻撃を防ぐカードです。
こうしたカードは基本的に、「相手のクリーチャーを選んで」能力を付与します。
《同期の妖精》がバトルゾーンにいれば、その能力によって相手は必ず《同期の妖精》を選ぶことになりますので、続く攻撃を防ぐことはできません。
ただし、例外として《終末の時計ザ・ミュート》はクリーチャーを選ばずに攻撃を止めてしまうので注意しましょう。
ブロッカーを出すカードとは、《光牙忍ハヤブサマル》や《忍蛇の聖沌c0br4》など、ブロッカーを出すことで攻撃を防ぐカードです。
ブロックを行うとバトルが発生するため、ほとんど必然的にクリーチャーがバトルゾーンを離れることになります。
よって、「クリーチャーを除去するカード」と同様に、こうしたカードで【青黒COMPLEX】のフィニッシュを受けることはできません。
【青黒COMPLEX】自身も、これらのS・トリガーを大量にかつバランス良く採用しており、ビートダウン系のデッキに対しては有利に戦っていくことが可能です。
また、それだけでは勝つに際してシールドのブレイクを伴わないループデッキに不利が付きそうですが、《奇天烈シャッフ》でコンスタントに呪文を封じることができるので、充分に対応していくことができます。
- 《DARK MATERIAL COMPLEX》を出せないと相手にかかる圧が低い
- 能動的に手札を増やしたり、入れ替えたりするカードが少なく、手札を捨てさせるカードに弱い
- S・トリガーの多くが《単騎連射マグナム》で止まってしまう
【青黒COMPLEX】は《DARK MATERIAL COMPLEX》の「クリーチャーが離れた時」の効果によって相手のメタクリーチャーを除去しようとする行為に、こちらの攻め手が加速するデメリットを背負わせたり、強烈なフィニッシュを仕掛けたりと戦略的に大きな役割を担ってもらっています。
「引けなければ弱い」というのは言い過ぎですが、動きづらくはなるでしょう。
また、メタクリーチャーとS・トリガーに枠を明け渡した都合で能動的に手札を動かせるカードはほとんど採用されていません。そのため、特に【黒緑アビス】の《望遠テレスコ=テレス》のようなカードで継続的に手札を捨てさせられると厳しい戦いになりやすいです。
S・トリガーの採用枚数が多く、ビートダウン系のデッキに強いという特徴はありますが、そのうち《ド浮きの動悸》と《不埒な再侵入》以外はクリーチャーであるため、《単騎連射マグナム》の効果で機能停止してしまいます。
【赤青マジック】や【黒単アビス】など、環境に多くみられるビートダウン系のデッキには採用されていることが大半なので注意が必要です。
【青黒COMPLEX】の主要カード
【青黒COMPLEX】の主要カードを紹介します。
《DARK MATERIAL COMPLEX》
《DARK MATERIAL COMPLEX》は【青黒COMPLEX】の戦略の主軸となるカードです。
下にカードが8枚溜まるまで一切の動きが取れませんが、その分動き出した時の強烈さは既に紹介した通りです。
クリーチャーが離れる度にカードを下に置けるため、相手の革命チェンジなどでも発動することは忘れないようにしましょう。
DARK MATERIAL COMPLEX SR 闇文明 (1)
クリーチャー:パンドラボックス 25000
ワールド・ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする)
このクリーチャーはタップして出る。
他のクリーチャーが離れた時、または自分のターンのはじめに、自分の山札の上から1枚目を表向きにして、このクリーチャーの下に置いてもよい。
このクリーチャーの下のカードが7枚以下なら、このクリーチャーは離れず、アンタップしない。
このクリーチャーの下に8枚目のカードが置かれた時、このクリーチャーをアンタップする。
このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚、墓地に置いてもよい。そのカードがクリーチャーなら、自分の墓地から出す。
《同期の妖精/ド浮きの動悸》
自分のメタクリーチャーやフィニッシャーを保護し、除去されてしまってもメガ・ラスト・バーストで相手の展開速度を落とすことができます。
このやりとりでクリーチャーが2体離れるため、《DARK MATERIAL COMPLEX》との相性は抜群です。
同期の妖精 R 水文明 (2)
クリーチャー:ジャイアント・スノーフェアリー 2000
相手が自分のクリーチャーを選ぶ時、可能ならこのクリーチャーを選ぶ。
メガ・ラスト・バースト(このクリーチャーが離れて、手札、マナゾーン、または墓地に置かれた時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
ド浮きの動悸 R 水文明 (4)
呪文:ジャイアント・スキル
S・トリガー
相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
カードを1枚引く。
《ボン・キゴマイム/やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》
相手のクリーチャーがバトルゾーンに出たターンに攻撃できなくなる効果を持つメタクリーチャーです。
シールドをブレイクすることで勝ちに向かうデッキの切り札は出してすぐに攻撃することが基本なのでこれ一枚でゲーム展開を遅らせることができ、特に《同期の妖精》と並んだ際の効果は絶大です。
ボン・キゴマイム R 水文明 (3)
クリーチャー:マジック・マーフォーク 4000
相手のクリーチャーが出た時、このターン、そのクリーチャーは攻撃できない。そのクリーチャーがコストを支払わずに出ていたら、カードを1枚引いてもよい。
♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり R 水文明 (2)
呪文:マジック・ソング
数字を1つ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、その数字と同じコストの相手のクリーチャーは攻撃もブロックもできない。
《奇天烈シャッフ》
登場時と攻撃時に宣言したコストのクリーチャー、呪文を制限する効果で継続的に相手の展開を妨害することができます。
相手のデッキを観察し、強力な動きの起点となるカードをしっかり止める必要があるため、知識をつけることが重要です。
奇天烈 シャッフ VR 水文明 (4)
クリーチャー:マジック・コマンド/グレートメカオー/侵略者 4000
このクリーチャーが出た時または攻撃する時、数字を1つ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、相手はその数字と同じコストの呪文を唱えられず、同じコストの相手のクリーチャーは攻撃もブロックもできない。
《アーテル・ゴルギーニ》
パワーを-4000する除去と墓地肥し、墓地からの蘇生から2つを選ぶことができるカードです。相手の《とこしえの超人》のような墓地からの展開を妨害するメタクリーチャーをどかしながら盤面を展開していくことができます。
アーテル・ゴルギーニ SR 闇文明 (5)
クリーチャー:メカ・デル・ディネロ/スーパーカー・ドラゴン 6000
ブロッカー
W・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、次の中から2つ選ぶ。(同じものを2回選んでもよい。)
►相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-4000する。
►自分の山札の上から4枚を墓地に置く。
►コスト4以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
このクリーチャーが離れる時、かわりに自分の他のクリーチャーを1体破壊してもよい。
《忍蛇の聖沌c0br4》
墓地を増やしながらクリーチャーを蘇生するS・トリガークリーチャーです。自身でブロッカーを持っていることに加え、《アーテル・ゴルギーニ》や《奇天烈シャッフ》、《ボン・キゴマイム》を蘇生できるので見た目よりも遥かに多くの攻撃を止めることができます。
忍蛇の聖沌 c0br4 R 闇文明 (6)
クリーチャー:メカ・デル・ステラ/シノビ 5000
S・トリガー
ブロッカー
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から2枚を墓地に置く。その後、コスト5以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
相手のターン中に、このクリーチャーが出た時、このターンに2つ以上自分のシールドがブレイクされていなければ、このクリーチャーを破壊する。
基本的な動き
【青黒COMPLEX】
《DARK MATERIAL COMPLEX》があれば、なるべく早めにバトルゾーンに置いておくことが重要です。
とはいえ、《異端流しオニカマス》や《ボン・キゴマイム》などのメタクリーチャーは環境デッキの展開が始まる3ターン目に間に合わせなければ効果が薄いです。この優先順位は意識しておきましょう。
中盤の主役は《奇天烈シャッフ》です。相手のデッキに合わせて数字を宣言し、動きを妨害していきましょう。
例えば【赤青マジック】には《瞬閃と疾駆と双撃の決断》や《氷柱と炎弧の決断》のコストである3を宣言することで強力な動きを牽制することができます。
一度《奇天烈シャッフ》を除去されてしまっても《アーテル・ゴルギーニ》や《忍蛇の聖沌c0br4》で墓地から蘇らせることができるので、《DARK MATERIAL COMPLEX》起動までの時間をしっかりと稼いでいきましょう。
時には《学校男》で自分から《奇天烈シャッフ》を破壊して出し直すのも有効です。
終盤では準備の整った《DARK MATERIAL COMPLEX》でゲームを終わらせにかかりましょう。
《同期の妖精》でクリーチャーを選ぶタイプの除去やG・ストライクから守ったり、《奇天烈シャッフ》でS・トリガー呪文を封じたりしながら攻撃するのが理想です。
プレイングのコツ・注意点
【アビス】系のデッキと戦う時は《マーダン=ロウ》に注意する
【青黒COMPLEX】のフィニッシャーである《DARK MATERIAL COMPLEX》はクリーチャーを選ばずに攻撃を封じるカードを使われると動きが止まってしまいます。
ここで問題になるのが自分の《奇天烈シャッフ》です。これが墓地に置かれていると相手の《マーダン=ロウ》に効果を使われてしまう可能性があります。
そこで《マーダン=ロウ》が採用されていることの多い【アビス】系のデッキに対しては、なるべく墓地に《奇天烈シャッフ》を置かないように気を付けてプレイしましょう。
フィニッシュの仕方に注意する
《DARK MATERIAL COMPLEX》によるフィニッシュは非常に強固ですが、相手がシールドから複数のS・トリガーを宣言した時には注意が必要です。
呪文のS・トリガーは唱えて効果を解決するまで、クリーチャーのS・トリガーはバトルゾーンに出すまでが一連の処理となっています。
そのため、呪文のS・トリガーでクリーチャーが離れると《DARK MATERIAL COMPLEX》のカードを下に置く効果が発動しますが、ここでカードを置いてしまうと下のカードが8枚になり、離れない効果を失ってしまいます。
この状態でクリーチャーのS・トリガーにより《DARK MATERIAL COMPLEX》を除去されてしまうと、攻勢が止まってしまうので注意が必要です。
こうした場合には、クリーチャーのS・トリガー能力が解決されるまでカードを下に置かないようにしましょう。
また、公式サイトなどで効果処理のタイミングに関するルールを確認しておくとよりよいでしょう。
デッキ構築のコツ
大会入賞・優勝デッキを参考にする
大会で実績のあるデッキを参考にすると、採用カードの枚数や相性の良いカードなどが分かりやすいです。
サンプルデッキレシピ
40枚 | デッキ |
---|---|
4 | 《DARK MATERIAL COMPLEX》 |
3 | 《異端流しオニカマス》 |
4 | 《同期の妖精/ド浮きの動悸》 |
2 | 《学校男/ゾンビ・カーニバル》 |
4 | 《終止の時計ザ・ミュート》 |
3 | 《終末の時計ザ・クロック》 |
4 | 《電脳の女王アリス/不埒な再侵入》 |
4 | 《奇天烈シャッフ》 |
4 | 《アーテル・ゴルギーニ》 |
4 | 《忍蛇の聖沌c0br4》 |
2 | 《飛翔龍5000VT》 |
2 | 《闇参謀グラン・ギニョール》 |
相性の良いカード
《エル・セミファイナルのマスク》
《アーテル・ゴルギーニ》や《忍蛇の聖沌c0br4》で利用する墓地を増やす登場時効果と、手札が0枚の時に墓地からクリーチャーを召喚できる常在効果を持つタマシードです。
特に手札を捨てさせる効果を多用する【アビス】系のデッキや《ロスト・Reソウル》を採用している【5cザーディクリカ】を重く見るに際して採用するといいでしょう。
エル・セミファイナルのマスク UC 水/闇文明 (3)
タマシード:ポセイディア・ドラゴン/デビルマスク/レクスターズ
シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
このタマシードが出た時、カードを3枚引き、自分の手札を3枚捨てる。
自分のターン中、自分の手札が1枚もなければ、クリーチャーを1体、自分の墓地から召喚してもよい。
《情熱の薔薇メーテル/神にも届く歌声》
クリーチャー面ではシールドを入れ替えることで受けに貢献し、呪文面では《単騎連射マグナム》に影響されずに相手の攻撃を防ぎながら手札を入れ替えることができます。
情熱の薔薇 メーテル UC 水文明 (4)
クリーチャー:マジック・アウトレイジMAX 3000
このクリーチャーが出た時、自分の手札を1枚、シールド化してもよい。そうしたら、自分のシールドを1つ手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
神にも届く歌声 UC 水文明 (3)
呪文:マジック・ソング
S・トリガー
相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
カードを1枚引き、自分の手札を1枚捨てる。